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Oracle TimesTen In-Memory Databaseアーキテクチャ概要
リリース6.0
B25763-01
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ダイレクト・ドライバ接続

従来のデータベース・システムでは、クライアント・アプリケーションではTCP/IPまたは別のIPCメカニズムを使用して、データベース・サーバー・プロセスと通信します。クライアントとサーバー間のすべての送受信は、TCP/IP接続で行われます。このIPCオーバーヘッドにより、すべてのSQL操作でかなりのコストがかかりますが、TimesTenでは、アプリケーションを直接TimesTen ODBCダイレクト・ドライバに接続することで、これを回避できます。

図4.1 ダイレクト・ドライバ接続

「TimesTen Data Manager」で説明するように、ODBCダイレクト・ドライバは、ODBCおよびTimesTenルーチンのライブラリであり、データ・ストア管理に使用されるデータベース・エンジンを実装します。Javaアプリケーションは、図4.1に示すように、JDBCライブラリを介してODBCダイレクト・ドライバにアクセスします。

アプリケーションでは、TimesTenデータ・ストアと同じマシン上で実行する場合に、ダイレクト・ドライバ接続を作成できます。ダイレクト・ドライバ接続では、「共有データ・ストア」で説明するように、ODBCドライバは、アプリケーションのヒープ領域または共有メモリー・セグメントにTimesTenデータ・ストアを直接ロードします。次に、アプリケーションはダイレクト・ドライバを使用して、データ・ストアのメモリー・イメージにアクセスします。どのような種類のプロセス間通信(IPC)も必要ないため、ダイレクト・ドライバ接続は非常に高速なパフォーマンスを実現し、TimesTenデータ・ストアにアクセスするアプリケーションにとって適した接続方法です。

共有データ・ストア

データ・ストアにダイレクト・ドライバ接続を作成すると、アプリケーションではデータ・ストアに共有モードでアクセスできます。共有モードでは、データ・ストアが共有メモリー・セグメントにロードされ、複数のアプリケーションで共有できます。共有メモリー・セグメントは、それぞれのアプリケーションから複数の接続を受け入れることが可能です。

図4.2 共有モード

アクセス

共有データ・ストアに接続されるすべてのアプリケーションは、同一の共有メモリー・セグメントを使用します。そのため、あるアプリケーションが行った変更は、このアプリケーションがトランザクションをコミットした時点で、ただちに他のすべてのアプリケーションで参照できます。